イデルビオン®医療関係者向け情報

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医療関係者向け情報

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薬物動態

1.単回投与後の薬物動態評価(日本人及び外国人データ:統合PK解析、母集団PK解析)1、2)

18~65歳の血友病B患者を対象に、イデルビオン50 IU/kg単回投与後の全集団(日本人を含む)及び日本人患者の薬物動態パラメータを下表に示す。
全集団におけるイデルビオンの回収率(IR)は1.3(IU/dL)/(IU/kg)、半減期(t1/2)は104.2時間、クリアランス(CL)は0.73mL/時間/kgであり、従来使用していた遺伝子組換えFⅨ製剤(rFⅨ)50 IU/kgに比べ、それぞれ40%上昇、4.4倍延長、約80%低下した。

イデルビオン50 IU/kg単回投与後のFⅨ活性の薬物動態パラメータ(成人:18~65歳)

パラメータ イデルビオン50 IU/kg rFⅨa50 IU/kg
(N=15)
全集団(N=47) 日本人(N=10)
IR[( IU/dL)/( IU/kg)] 1.3(23.8) 1.3(36.7) 0.9(22.0)
Cmax( IU/dL) 66.6(26.7) 63.9(35.3) 45.2(22.0)
AUC0-inf( IU×時間/dL) 7,481.7(28.4) 6,684.9(28.3) 1,396.4(25.1)
t1/2(時間) 104.2(25.4) 94.6(19.9) 23.4(19.0)
MRT(時間) 143(22.7) 133(16.9) 34.2(19.8)
CL(mL/時間/kg) 0.7(26.8) 0.8(27.2) 3.8(26.8)
Vss(dL/kg) 1.0(27.9) 1.0(15.0) 1.3(20.6)
1%に達する期間(日)b 23(19.5)
3%に達する期間(日)b 16(13.0)
5%に達する期間(日)b 13(10.5)
【対象及び方法】
イデルビオンの承認時臨床試験に参加した血友病B[血液凝固第Ⅸ因子(FⅨ)活性≦2%]患者を対象に、イデルビオン25、50又は75 IU/kgの少なくとも1用量のPK評価を行い、これらのPKデータを用いて統合PK解析(ノンコンパートメント解析)を行った。さらに、統合PKデータについて1~61歳の患者計104例から得られた2,555測定点でのFⅨ活性データを使用し、母集団PK解析を行った。FⅨ活性は、体重及び体重で調整した用量のみを有意な共変量とした2-コンパートメント母集団PKモデルとした。

2.反復投与後の薬物動態評価(日本人及び外国人データ)3)

イデルビオン50 IU/kg投与後の初回薬物動態評価時と、約6ヵ月後(定期補充療法が約6ヵ月間行われた後)の再評価時において、各薬物動態パラメータの値は初回評価時の値と類似しており、イデルビオンの薬物動態は反復投与による時間の影響を受けず、体内への蓄積が極めて限定的であることが示唆された。

イデルビオン50 IU/kgの初回及び6ヵ月間反復投与後のFⅨ活性薬物動態パラメータ

パラメータ 50 IU/kg初回
(N=14)
50 IU/kg反復
(N=15)
IR[( IU/dL)/( IU/kg)] 1.3(16.7) 1.4(19.5)
Cmax( IU/dL) 64.7(15.8) 71.0(19.4)
AUC0-inf( IU×時間/dL) 7,904(23) 9,979(25)
t1/2(時間) 112(15.1) 128(26.8)
MRT(時間) 156(15.2) 172(25.7)
CL(mL/時間/kg) 0.7(24.5) NC
Vss(dL/kg) 1.0(17.4) 1.4(23.8)
【対象及び方法】
18~65歳(1例12歳)の血友病B[血液凝固第Ⅸ因子(FⅨ)活性≦2%]患者15例を対象に、イデルビオン50 IU/kgを投与し初回PK評価を実施した。次いで、イデルビオン50 IU/kgによる定期補充療法を約6ヵ月間実施したのち、再度PK評価を行った。

3.小児患者の薬物動態評価(外国人データ:統合PK解析、母集団PK解析)1、2)

イデルビオン50 IU/kg単回投与後の薬物動態プロファイルは、0~6歳未満の小児患者と6~12歳未満の小児患者とでは類似しており、小児では成人に比べて、FⅨの上昇値が若干低く、体重当たりのクリアランスが高値であった。なお、イデルビオン50 IU/kg単回投与後のFⅨ活性は、0~6歳未満及び6~12歳未満のいずれの年齢層でも14日目においても2 IU/dL以上を維持していた。

イデルビオン50 IU/kg単回投与後のFⅨ活性の薬物動態パラメータ

パラメータ 0~6歳未満
(N=12)
6~12歳未満
(N=15)
12~18歳未満
(N=8)
IR[( IU/dL)/( IU/kg)] 1.0(21.5) 1.1(22.6) 1.1(27.7)
Cmax( IU/dL) 48.3(19.0) 52.9(23.2) 55.3(28.1)
AUC0-inf( IU×時間/dL) 4,582.6(33.2) 5,123.1(31.4) 5,347.1(48.2)
t1/2(時間) 89.6(12.5) 92.8(20.5) 87.3(35.7)
MRT(時間) 123(14.2) 129(19.0) 119(31.2)
CL(mL/時間/kg) 1.2(27.8) 1.1(28.5) 1.1(39.3)
Vss(dL/kg) 1.4(24.1) 1.3(19.7) 1.2(14.0)
1%に達する期間(日)a 14(11.5) 17(14.5) 21(17.5)
3%に達する期間(日)a 9(7.5) 12(9.5) 14(12.5)
5%に達する期間(日)a 7(6.0) 9(7.5) 11(9.5)
【対象及び方法】
イデルビオンの承認時臨床試験に参加した血友病B[血液凝固第Ⅸ因子(FⅨ)活性≦2%]患者を対象に、イデルビオン25、50又は75 IU/kgの少なくとも1用量のPK評価を行い、これらのPKデータを用いて統合PK解析(ノンコンパートメント解析)を行った。さらに、統合PKデータについて1~61歳の患者計104例から得られた2,555測定点でのFⅨ活性データを使用し、母集団PK解析を行った。FⅨ活性は、体重及び体重で調整した用量のみを有意な共変量とした2-コンパートメント母集団PKモデルとした。

4.分布4)

アルブトレペノナコグ アルファの分布容積(Vss)は、血液量(体重の7.7%)と比較して、約1dL/kg又は体重の10%と限定的である。

<参考>臓器内分布(ラット)5)
標識したアルブトレペノナコグ アルファ([3H]-rⅨ-FP)を約400µCi/kg、雄性ラットに静脈内投与した際、副腎、脾臓、肺、肝臓、腎臓、心筋、歯根膜、鼻粘膜、胃壁及び胃腸粘膜を含む、主に血管の豊富な組織及び排泄器官へ移行した。骨髄及び膝関節部の滑膜又は鉱質化部位にも迅速に存在し、長骨の成長板部位中の石灰化軟骨帯に大部分が局在すると考えられた。最長滞留時間は骨髄及び長骨の骨内膜で観察された。この所見はアルブミン融合に依存しないことが示唆された。[3H]-rⅨ-FP及び[3H]-アルブミン由来の放射能は120時間まで測定可能であった。

5.代謝4)

アルブトレペノナコグ アルファは遺伝子組換えタンパク質であり、内在性FⅨと同じ異化経路をたどるため、FⅨ断片及びアルブミン断片両方ともに同じアミノ酸断片となる。

6.排泄4)

アルブトレペノナコグ アルファ(rⅨ-FP)のFⅨ及びアルブミンは内在性タンパク質であるため、放射線標識したrⅨ-FPを用いた検討は実施しなかった。アルブミンはFⅨに融合し、またアルブミン自身が胎児性Fcレセプター(FcRn)に結合していることから、rⅨ-FPの分解が抑制され、その結果FⅨのt1/2が延長する。

※胎児性Fcレセプター(neonatal Fc receptor):
血漿中から細胞内に取り込まれたIgG抗体に結合することで、IgG抗体の細胞内リソソームによる分解を回避する。また、細胞内から血漿中へのIgGのくみ出しも担う。

<参考>排泄(ラット)5)
標識したアルブトレペノナコグ アルファ([3H]-rⅨ-FP)を約400µCi/kg、雄性ラットに静脈内投与した際、主として尿経由で消失し、投与240時間後、放射能の73%は尿中から回収され(低分子量成分のみ関連)、糞中に≦5%が消失し、約20%は組織中に存在した。

1)社内資料:統合PK解析(承認時評価資料)

2)社内資料:母集団PK解析(承認時評価資料)

3)社内資料:日本人を含む国際多施設共同非盲検第Ⅱ/Ⅲ相試験(3001試験)(承認時評価資料)

4)社内資料:薬物動態試験の概要(承認時評価資料)

5)社内資料:ラットを用いたタンパク標識化及び代謝(組織分布又は排泄)試験(承認時評価資料)